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本物の素材、本物の歴史、自分だけの個性

こんにちは。

雛人形・五月人形のオーダーメイド専門店、mikoto雛です。

今回は前回の「品質の良さ」についての続きをお伝えしていこうと思います。

前回の記事はこちら↓

------本物に触れさせてあげたいというパパ・ママは、若くても結構いらっしゃいますよね。

 

そうですね。

幼児教育とか早くから意識される方はやはり拘れますね。

初めて専門店に来て、文化背景やお着物の柄の由来なんかを聞いて、

そうだったんだ!と気づいてくださって。

そこからどんどん「これはどうゆう意味がある文様ですか?とか

「こうゆう意味合いを持たせた色の重ね方をしたいんですけど…」

って相談が始まります。

ご自身で調べられて、マニアになる方もおられますよ。

 

------なるほど。色やお着物にも、ひとつひとつ意味がありますもんね。

 

本当に、何を選んだらいいのか!?ということをひとつひとつ相談していきます。

毛氈(※)ひとつとっても値段が違うし、赤い布なんていっぱいあるし…。

100円ショップで買えるようなフェルトから、

お茶席で実際に使われるような高級品まであります。

(※)毛氈:もうせん、台座に敷かれる絨毯状の生地、赤い敷物

 

そんな中で、安心できる素材、やっぱりJAPANブランドってすごくて。

うちの人形はたとえば兜でも甲冑師さんが作るので…。

 

------「かっちゅうし」さん…?初めて聞きました。

 

なかなか聞かないですよね。

一般的に出回っている男の子用の兜の中には、

日本の伝統工芸士さんが作ったものが少ないんです。

玩具の延長なので、職人さんが作るものとは素材も作り方も違う物が多いです。

そこに込められた意味合いも全く変わっていきます。

 

------意味合いというのは、具体的にどうゆうものですか?

 

使っている布の柄や色、それからたとえば金属に漆をさび止めに塗るんですけど、

プラスチックだったらそれはいらないですよね?

でも本来の金属だったら漆を塗り、さび止めが必要です。

女の子の雛でも多く使用される赤色は魔除けの意味があるので、

持つ人を守る兜の糸に多く使われています。

 

柄もそうで、獅子なら力をつける、唐草なら繁栄だとか。

雛飾りでも一緒で、平安時代から日本のフォーマルの衣装のパターンっていうのは

決まっていて、色によって階級があり、

文様にもどうゆう立場の人が身に着けるかっていうのが決まっていて、

それが人形にも反映されています。


日本の職人さんのこだわりとお客様のニーズを繋ぐ

人形職人の方の中でも、伝統的なものが得意な方もいらっしゃるし、

意味合いは大切にしつつ、今風に淡い色でそれを表現される方もいれば、

綺麗な形や、刺繍の出方にこだわって創り上げるのを得意とされる方もいます。

職人さんはそれぞれが得意にされてる部分を、

全国から厳選してきて、お店でみてもらうという形で提供しています。

 

------私たち素人が見ても、誰にどんな個性があって…

なんてわからないですから、助かります。

それをmikoto雛の方が選んでくださってると。

 

うちのお客様の好みに合うように、というのも考えます。

お客様のニーズを思い描きながら職人さんの工房に入らせてもらって

「見つけた!」って。そうゆう出会いも楽しいです。

もちろん、フルオーダーなどの受注生産の交渉も同じです。

お客様の好みをうかがって、これならあの人形師さんがあってるな、と

マッチングさせてご相談にいきますから…、

そうゆうのをやってると、大量生産ではとてもとても…できないですよね。

 

国内にこだわって作ってくださっている方だからこそ、

「そういえば、こうゆう生地があったよ」みたいな情報をくださることもありますし、

だから国内の職人さんにお願いすることに意味があると思っています。

 

-------mikoto雛には、何人かの職人さんが携わっておられるってことですね。

 

うちは一人の人形師さんに決めていなくて、

常時全国複数名の作家さん・職人さんにお願いしています。

作り手のその年の新しい提案も見ながら、

「今年はこれを取り入れよう!」と、こちらも売り場を新しくしていきます。

購入されたお客様でもまた翌年訪ねてくれて、

「今年はこうゆう感じなんだ!」と楽しまれるお客様もおられます。

 

少し長くなってしまいましたね。

今回はこの辺で…